私の生まれた今治市旧朝倉村(生まれる前はしもあさくらむら⇒あさくらむら⇒いまばりしあさくら)は、戦前はモウソウチク(孟宗竹、モウソウダケ)の林なんかはありませんでした。百姓をしていた私の曽祖父の亀吉が、戦中の食糧不足の中「少しでも食料増産を」と考え、山を越えた周桑郡の庄内村からモウソウチクを分けてもらって、タケノコを栽培したのが始まりだったそうです。それが今やどうでしょう・・・・朝倉中がモウソウチクの放置林だらけです。もうどうにもこうにもなりません。 



さて、


「冬に竹を高さ約1mで切れば枯れる」という情報が広がっています。

 ネットでも検索すれば、結構な情報が得られるようですが・・・・。


 弊社の近所でも三年前の冬に、結構な広さのマダケ(真竹※1)の竹林を全て切ったところがありました。で、数か月後のその年の春には確実に枯れたように見えていたので、「おおっ! こりゃなんとかイケるかもしれん!」と思ったのですが・・・・。

※1 この近辺ではマダケの林は少ないです。モウソウチクが圧倒的に多いです。


 それが三年余り後の今はというと・・・・。


 ありん?


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三年半前に切った残骸↓ 
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 竹林全体が広すぎてカメラに納まりませんが、とにかく今は竹がぼうぼうに生えています。また写真からもはっきりとわかるように、林相が大きく変遷しています。なんということでしょう。こんなことがあるのですね・・・勉強不足でした。これはまるで下剋上竹林の巻でありますw。




 まあ、その・・・結論として誠に残念ですが・・・・

 失敗であります。


 失敗の原因はいくつか考えられますが・・・・


 ともかく、「はい、とりあえず厳冬期に全部1mで切りました」ではこのようなことになることがあるということです。


 この失敗をみて、格安かつ一回ぽっきりの作業で竹林を完全駆逐させる方法は、一つしかないと確信した私です。ただ、だからといって、そのたったひとつの方法を自分が採るかとかといえば、はっきり言って「ノー」です。

 余りにも環境に対する負荷が大きすぎます・・・。


 つまり私の能力並びに社会通念より作業可能なのは・・・
「冬に竹を1mの高さで切るよりは効果があるが、格安かつ確実ではなくて、そこそこ格安かつ一回ぽっきりの作業で竹林を概ね駆逐させる方法」くらいです。



 


 えっ…質問ですか?


 ハイどうぞ・・・


 Q:「なんだ、その概ね駆逐ってのは?・・・全て駆逐じゃないのか???」


 A: 「いえ、概ねは概ねであります。また生える恐れが少ないとはいえ有ります。予防線なしにこの仕事は無理です。なぜなら私の仕事は民間の仕事だけですので、費用に乏しいので・・・。つまりいくらでも金をかけてもよいなら、可能ですが・・・。まあ、上の写真のような林相変遷を目の当たりにすると、はっきり言って恐怖を覚えます。低予算ではそのぐらい難しい仕事ですので。ハイ・・」



 いつになく弱気な私です。

 でも、そのくらい竹は恐ろしい植物なのです。

 中途半端な気持ちで「タケノコ栽培をしようか」などとは考えない方がいいと思います。

 中途半端な気持ちで「竹炭をつくるプロジェクトを立ち上げ竹林を管理しようか」などとは考えない方がいいと思います。

 竹は徹頭徹尾、徹底的に管理するか、駆逐するか、二択のみです。

 中途半端な管理は、イズれ破滅を招きます。それが例え京都の有名な竹林であってもです。嵐山の竹林も一歩中に入ると・・・・・管理の難しさを痛感させられます。


 ちょいと話題を変えます・・・

 さて、前にも書きましたが、私はこの国の暖地かつ低地で最強の植物は竹類とクズ(葛)だと思っています。上の写真の二枚目では竹に巻き付くクズが写っています。どちらが真の最強かといえばこれまた断言するのは難しいですが、いずれ日本中の多くの放置林(標高数百メートル以下…温暖化により千メートル以上も将来的には有りうる)が、これらの二強に覆いつくされ、国土は滅茶苦茶となるでしょう。
 

 残念ながらそういう危機感に乏しいのがお上であります。毎年夏になると日本中で土建屋と造園屋が道路の土手に繁茂したクズ等を草刈機(刈払機)で刈っています。まあこれが所謂

公務員的発想による民間露天現業職に対する、一種の「福祉事業」なのでしょう。



 クズは毎年どんどん生えてくれるから毎年必ず仕事が生まれるのですから。これが失業対策の福祉でなくてなんでありましょう。生えないようにすれば仕事が無くなるので、前例主義、予算消化が金科玉条のお上はそういう方法を考えることもしません。格安では完全に駆逐はできないが、それなりの金さえかければクズでも一回の作業で完全駆逐は可能です。そこが公共事業と私の仕事の違いです。しかしながらお上はそういうことを徹底してやりませんから、いまやこの国では田舎は言うに及ばず、都市部の主要国道また高速道路の脇でさえ、作業可能面積(金銭的、人員的)を遥かに上回るクズ藪(やぶ)が増えて、どうにもこうにもなりません。何度も繰り返し書きますが、この国では植物に関する公共事業に徹頭徹尾はあまりありません(※ごくわずかにはありますが)。それが結果自滅に繋がっています。

 まあ、たまにお上が「変わったことをやる」と下記の如くバカなことと相成ります。民間でこんなことをやれば賠償責任モノであります。ちなみに今はさらにバリエーションが増えておりますw。読者の皆様・・・是非西条市に行かれた際は、遠回りをしてでも旧東予有料道路出入口世良仏壇店西条店様付近から、県西条地方局経由オートバックス西条店様付近までの中央分離帯の、あきれてモノが言えんほどの公務員的発想の除草(防草)管理の実態をご覧ください。

やるだけ無駄! 中央分離帯の防草テスト 西条市編

 ・・・「ぽつんと一軒家」じゃないですが、自分の生まれた実家にたどり着けない・・・。もうそういう光景は日本中にありますが、これからもどんどん増えます。

 まだまだ書きたいことはありますがばキリがありませんので、今日はこれで終わり。
 


 
 

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